今回お買取した硯は、山梨県で採取される雨畑石(あめはたいし)で作られた雨端硯(あめはたすずり)です。
この雨端硯(あめはたすずり)は、山梨県の特産品となっている雨畑硯(あめはたすずり)とは違い、8代・雨宮弥兵衛の頃、東京帝国大学(現・東京大学)教授の中村正直に「中国の端渓硯にも匹敵する国産の優れた硯」と評価され、雨端硯という号が贈られました。
その号を製品名としたことで商標登録され、雨宮家だけが雨畑硯ではなく、雨端硯と名乗ることが許されています。
そんな雨端硯を買取ったわけですが、今回お買取した雨端硯は、使用感があったのは残念でしたが、所有者が購入した日など共箱に記載しており、こういった共箱は入手経路の裏付けになるためプラスの評価となり、なかなかのお値段での買取となりました。
硯は固形墨を摩り、きめ細かい墨汁を作るための書道具で、硯に入っている石英の密度や大きさにより、墨おりに違いが現れます。
さて、今回お買取した硯は歴史ある甲斐雨端硯本舗の12代・雨宮弥兵衛のお品物でしたが、硯には日本国内の硯の他にも、美しい色合いと細かい工芸技術から芸術品とされている「端渓硯」「歙州硯」「澄泥硯」「トウ河緑石硯」などの中国四大名硯と呼ばれる硯もあります。
このように様々な硯がありますが、いわの美術ではこれらの硯の買取実績もしっかりとあり、硯の買取に力を入れていますので、リサイクルショップなどで処分するよりも高価買取を期待することができます。
お引越しなどの整理で、硯の売却をお考えであれば、まずはいわの美術までお電話、メールにてお気軽にご相談下さい。
