今回お買取したお品物は、伊東深水の肉筆の手紙です。
伊東深水は「時が流れようと美人への憧れは変わらない」という考えで美人画を描き続けていたことでも知られています。
印刷所で働きつつも美人画を描き続け、「桟敷の女」という作品が院展で入選を果たした後に印刷所を辞め画家として活動しています。
そんな伊東深水の美人画は美しい女性の理想像ではなく、その時代に生きる女性像を正面から捉えており、浮世絵歌川派の流れを汲んだ柔らかな表現・鋭い線・鮮やかな色彩によって繊細優美でモダンな作品は現在でも人々の心を掴んで離しません。
今回お買取となった伊東深水の手紙は肉筆で額装も施されており、その他のお品物も合わせた複数でのお査定ということもあり、なかなかのお値段でのお買取となりました。
伊東深水は美人画で有名な作家で「西は京都の上村松園、東は鏑木清方・伊東深水」と並び称されていますが伊東深水は美人画だけではなく、雑誌や新聞小説の挿絵に口絵なども手掛けている他、花鳥画や風景画の作品もあります。
そんな伊東深水は時代を先取りできる感性を備え、高い描写力に優れた色彩感覚で描いた作品が多いため今も昔も高く評価されています。
いわの美術では、伊東深水の作品買取に力を入れています。
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