今回、いわの美術がお買取したお品物は、吉田美統の金襴花唐草文酒器揃です。
徳利2本とお猪口5個がセットになったもので、共箱もご一緒にお譲り頂きました。
吉田美統は金箔の薄箔、厚箔を使い遠近感を出す手法を得意としており、今回はその技法が使われたものではありませんでしたが、金箔を焼きつけた後に透明釉を施すため、金本来の色を際立たせ、変色する事がないのが特徴です。
目立った傷や汚れもなく、良い状態で買取らせて頂きました。
吉田美統は重要無形文化財「釉裏金彩」の保持者として数々の展覧会で受賞を重ねている九谷焼の作家です。
錦山窯の3代目として初代庄作と田中嶺山に作陶を学び、独立してからは錦山と号して活動を行っていました。
また、金箔の薄箔、厚箔を使い遠近感を出す手法である釉裏金彩の第一人者として知られ、使用する金箔はとても薄くカットにも高い技術を必要としています。
今回は酒器揃でしたがカップ&ソーサーなど洋食器なども手掛けており、その幅広い作域にも人気が高く、落ち着いた品格のある美しさは優美な芸術品として国内外から高く評価されています。
吉田美統の作品は人気が高く、いわの美術でも買取を強化している作家の一人で、今回のように傷や汚れもなく、共箱付の場合は高価買取が期待できます。
吉田美統の作品にはこちらのお写真のような落款と「美統」という文字が見られます。
ご自宅にある九谷焼の中にお写真のような文字がありましたら、それは吉田美統の作品かもしれません。
ご自身で判断つかない場合でも、お気軽にお問合せ下さい。