お写真の豪華な蒔絵のお品は、先日宅配買取いたしました京漆匠・象彦の手箱です。 手箱は元々座右に置かれ、化粧道具や筆記具などの身近な道具を収める多目的な用途に用いられたと考えられています。
お買取した象彦の手箱には、高度な蒔絵の技法を用いられた、優美で品格ある金閣寺が描かれています。
金銀を蒔いて文様を描き出す蒔絵は、工芸品というよりも、芸術作品ともいえます。
隅を丸くした長方形の手箱の合わせ部分が銀縁となっていますが、錆がみられ、また共箱にも経過年によるシミなどがみられたため、買取査定の際は、マイナス評価となってしまいました。
300年以上もの長きにわたり塗や蒔絵の美しい京漆器の伝統を受け継いできた「象彦」。いわの美術では、象彦の漆器の買取をしています。
象彦の前身である象牙屋が漆器道具商として開舗したのが、1661年です。江戸幕府が開いたのが1603年ですから、その歴史の長さがうかがえます。
その長い歴史の中では、三代が朝廷より蒔絵司の称号を拝受し、八代のころには海外への漆器輸出も手掛けます。また、大正天皇の御大典の際の御料車内蒔絵作成や、昭和天皇の御大典の際の京都御所塗替工事なども行うなどし、顧客には吉田茂元首相、アイゼンハウワー元アメリカ大統領、ルーズベルト元大統領夫人など錚々たる面々が名を連ねています。
象彦の漆器をご売却してみませんか? 象彦の漆器には、お写真のような「象彦」の「象」の部分に象をデザインしたものが使われ、それに「彦」の文字をつけた個性的な印が使われています。
象彦の漆器の買取のお問い合わせの際は、お品物全体の写真の他にこの象彦の印と、共箱がございましたらあわせてお写真をお撮りいただき、メールに添付してお送りいただけますと、買取査定がスムーズに運びます。初めて弊社を買取でご利用いただくお客様にもご安心頂けるよう、いわの美術では丁寧に誠意をもった対応を心がけております。